「火垂るの墓」作品情報

「火垂るの墓」の作品データ、キャスト・スタッフ一覧、あらすじ、登場人物などの情報です。


© 野坂昭如/新潮社,1988

1988年に公開された、スタジオジブリ高畑勲監督の長編アニメーション作品。
封切時の併映作品は、宮崎駿の「となりのトトロ」だった。
野坂昭如による同名小説が原作。
当時の配給収入は伸び悩んだものの、『キネマ旬報』誌の日本映画ベストテンにランクインするなど評論家からは高い評価を得た。

作品データ

公開:1988年(昭和63年)4月16日
上映時間:88分
同時上映:『となりのトトロ』
制作:スタジオジブリ
j配給:東宝
キャッチコピー:「4歳と14歳で、生きようと思った」(糸井重里)
「忘れものを、届けにきました」(『となりのトトロ』との共通キャッチコピー)
英題:Grave of the Fireflies
主な受賞歴:・日本カトリック映画大賞
・ブルーリボン特別賞
・文化庁優秀映画
・国際児童青少年映画センター賞
・シカゴ国際児童映画祭・最優秀アニメーション映画賞を受賞。同映画祭の子供の権利部門第1位に選出。
・第1回モスクワ児童青少年国際映画祭・グランプリを受賞。

ストーリー
舞台は、終戦間近の神戸。
14才の少年・清太と4歳になる妹の節子は、B29の空襲で家を焼け出され、母も亡くす。
西宮に住む親戚の叔母の家に身を寄せることになるが、戦況の悪化に伴い食糧も不足し、次第に叔母との折り合いが悪くなり、二人はその家を出て自分たちだけで生活していくことを決心する。
池のほとりにある壕を住処に、ままごとのような暮らしを始めた二人。束の間、ささやかな幸せを感じていたが…。
戦争アニメの傑作。

主な登場人物

■清太(声:辰巳努)
主人公。妹思いの14歳の少年。
家も親も亡くし、4歳の妹の面倒を見ながら戦時下の神戸を二人だけで生き抜こうとする。
物語は、幽霊となった清太の回想として進められていく。

■節子(声:白石綾乃)
清太の妹。4歳。
10歳離れた兄・清太によくなついている。
時に4歳児らしいワガママも言うが、母を亡くし食べ物もない状況でも朗らかさを見せる。
ドロップが好き。

■清太・節子の母(声:志乃原良子)
気立てのよい上品な母親。
心臓が弱いため、清太と節子と別行動で防空壕へ避難する際、空襲で被災。
全身に大火傷を負ってしまい、そのまま帰らぬ人となる。
清太は、母の死を節子に伝えられずにいた。

■親戚の叔母さん(声:山口朱美)
西宮に住む清太・節子の親戚。
二人を引き取るが、戦時下の生活は困窮し、次第に諍いが絶えなくなる。

■清太・節子の父
軍人。戦争に出征中。
清太は昔、父の観艦式を見ており、立派な父は清太の心の支えでもあった。

スタッフデータ

原作:野坂昭如
脚本・監督:高畑勲
プロデューサー:原徹
製作・企画:佐藤亮一
音楽:間宮芳生
挿入歌:「埴生の宿」(原題「Home Sweet Home」)
歌/アメリータ・ガリ=クルチ
レイアウト・作画補佐:百瀬義行
美術監督:山本二三

声の出演

清太:辰巳努
節子:白石綾乃
清太・節子の母:志乃原良子
親戚の叔母さん:山口朱美:
その他(役目表記なし):端田宏三、酒井雅代、野崎佳積、松岡与志雄、金竹雅浩、柳川清、真木一、表淳夫、はりた照久、田中弘史、伝法三千雄、玉生司朗、中村正、関田美香、宮本毬子、松本淳、松田春子、上田恵子、竹岡和彦、鰺坂貴代美、上野真紀夫、平松豊和、森脇京子、嶋谷隆司、真田隆次、邦保、加治春雄、安満敏子、小林誠、沢田憲一、隈本晃俊、国分郁男、横山祐介、房本佳長、谷本幸士郎、守屋真人、中山鉄朗、藤田尚樹、城野正富美、伴鉄、木下真喜子、行原千酷、黒川裕子、川口真由美

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