「紅の豚」ジーナを演じた加藤登紀子が語る宮崎駿監督と制作秘話

「紅の豚」ジーナを演じた加藤登紀子が語る宮崎駿監督と制作秘話

日刊ゲンダイにて、歌手の加藤登紀子さんが、宮崎駿監督『紅の豚』(1992年制作)に声優として出演した時のことを語っている。
「紅の豚」には、それぞれ異なる魅力を持つダブルヒロインが登場し、どちらも今なおファンの間で人気が高い。
ハツラツとした若さとまっすぐさがまぶしい飛行機設計技師の少女フィオ・ピッコロ、そして加藤さん演じるしっとりとした大人の魅力がたまらないホテルアドリアーノマダム・ジーナだ。

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画像:日刊ゲンダイ



歌手デビュー50周年を迎える加藤さんは『紅の豚』制作当時を振り返り、本作が音楽の原点を見直すきっかけになったと語る。
加藤さんはマダム・ジーナの声をつとめたほか、挿入歌「さくらんぼの実る頃」や主題歌「時には昔の話を」も歌っており、自身の音楽の原点であるシャンソンを改めて見直す、いい機会だったという。


宮崎監督「あれ以上のモノはない」仮録音が本編に採用

「さくらんぼの実る頃」の録音が行われたのは、かつて表参道にあった「テアトロスンガリー青山」というライブレストラン。
加藤さんの親族が経営するロシア料理店で、1991年から2006年まで開かれていた。他店舗は現在も営業中。

歌詞を書いた紙を片手に歌い、当時のマネジャーがピアノで伴奏し、アナログの2チャンネル方式で録音。
加藤さんは仮録音のつもりだったが、宮崎監督は「あれ以上のモノはないと思います」と、そのテイクが実際の映像に採用された。
試写会でそのシーンを見た加藤さんは「そのシーンの雰囲気によく合っていて、さすがだなって感心した」という。

© 1992 二馬力・GNN



エンディングテーマとなった「時には昔の話を」は、もともと87年にリリースされたアルバム「MY STORY~時には昔の話を~」の収録曲。
宮崎監督は、「あの歌の中の『あの日のすべてが空しいものだと それは誰にも言えない』という歌詞が僕はうれしかったですね」と言ったという。
宮崎監督とは考え方や感性に相通じるものがあり、自身の一番の理解者でボーイフレンドのひとりだと語る加藤さん。
そんな加藤さんは、以前『紅の豚』のテレビ放送中に同時ツイートするなど、ファンと作品を楽しむ姿も見られる。
toggetter:マダムジーナの加藤登紀子さんが日テレ「紅の豚」放送中に同時ツイート


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