宮崎駿監督も参加したアート・チャリティープロジェクト「スケッチトラベル」

宮崎駿監督の絵が最後のページを飾ったスケッチブックとは。

宮崎監督の絵が参加したことでも話題となったチャリティープロジェクト、スケッチトラベルについて。

(画像:スケッチトラベル日本語オフィシャルサイト

「一冊のスケッチブックが、アーティストからアーティストへと旅をする」
このユニークでアートなプロジェクトは、ピクサーのアートディレクター堤大介氏とフランス人アーティストがはじめました。
およそ4年半の歳月をかけて12ヶ国を周ったそのスケッチブックには、世界的に著名なイラストレーター、アニメーター、漫画家ら総勢71人ものスケッチ(というには高すぎるクオリティの作品)が描かれることになりました。

その素晴らしい旅の最後にスケッチブックを手渡されたのが、スタジオジブリ宮崎駿監督。
宮崎監督は、見開き1ページに大きな飛行機と少年を描きました。

堤氏が、スタジオジブリへ宮崎監督にスケッチを依頼しに行った際の動画です。宮崎監督の絵も見ることができます。

 ∟【動画】The end of the journey(Sketchtravel.TV)

このドキュメンタリーを撮影したのは外国の映画制作者のようですが、そのせいか、スタジオジブリを訪れた堤氏のやりとりはもちろん興味深いのですが、普段見慣れた日本の風景がどこか新鮮に見えるのも印象的な映像です。

プロジェクトには宮崎駿監督のほか、フレデリック・バック(宮崎監督や高畑監督も尊敬するアニメーション界の巨匠。「木を植えた男」等でアカデミー受賞)、ビル・プリンプトングレン・キーンなど、そうそうたるメンバーが参加。
日本からは、寺田克也松本大洋森本晃司も参加しました。

プロジェクトをはじめた堤氏のインタビュー動画。フレデリック・バック氏を訪れた際のエピソードも語っています。

【動画】堤大介さんインタビュー 「スケッチトラベル」とは?(日本語字幕付き)

旅を終えたスケッチブックは、ブリュッセルで行われたオークションにて7万ユーロ(約739万円)で落札され、プロジェクトの目標であった「ラオスに図書館を建てる」を実現させるため、識字教育を推進する国際的な非営利団体Room to Readに寄付されるそうです。

ちなみに、堤氏の奥様は、「となりのトトロ」のメイちゃんのモデルになった宮崎監督の姪っ子さんだとか。
詳細はこちら。スケッチトラベルや宮崎監督、ピクサーについて糸井重里氏と対談しています。

 ∟ほぼ日刊イトイ新聞 – THE SKETCHTRAVEL

「スケッチトラベル」はフランスで書籍化され、その収益もチャリティー寄付されます。日本語版も出版予定。
“移動する美術館”とも称されたプロジェクトによる豪華極まりない作品集、楽しみです!


【関連リンク】
スケッチトラベル(日本語公式サイト)
【YouTube動画】THE SKETCHTRAVEL(堤大介監督「スケッチ・トラベル」を紹介する短編アニメ)