ジブリ美術監督の山本二三さん、東日本大震災の一本松モチーフに絵本「希望の木」出版

ジブリ美術監督の山本二三さん、東日本大震災の津波で残った「奇跡の一本松」をモチーフに絵本「希望の木」出版

スタジオジブリ作品の美術監督を多くつとめてきた山本二三さんが、東日本大震災の津波で一本だけ残った高田松原(岩手県陸前高田市)の「奇跡の一本松」を擬人化した絵本『希望の木』(東京法令出版)を出版した。




「千の風になって」の作曲でも知られる作家、新井満さんの同名の写真詩集を原作とした絵本で、新井さんが文を、山本さんが絵を担当している。
一本松を8歳の少女「レイラ」として擬人化した物語で、一瞬にして家族を失ったレイラが再生に向かう姿を通し、命が過去・現在・未来と続いていくことを伝える。

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画像:毎日新聞



毎日新聞の取材によると、山本さんは絵本化にあたり「自分に被災地のどん底の絵が描けるのか」と苦悩したが、実写だとショックが大きい津波も絵ならば子どもたちも安心して見られるのではないかと考え「風化させないためになんとしても絵本を描かなければならない」との思いを強くしたという。
「死にたいと思う時があっても、絶対に生き抜いてほしい。なぜ生き残ったかを考える時、自分には生きてなすべき役目があるのだと考えてほしい」とのメッセージを込めたと語る。

絵本は2130円(税別)で、絵本のテーマソング「いのちのバトン」などを収録したDVD付き、売り上げの一部は復興支援金として被災地に寄付される。


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