ジブリプロデューサーが分析「リアリズム高畑ヒロイン」と「ロマンチシズム宮崎ヒロイン」

鈴木Pらが明かす宮崎&高畑ヒロイン像とは?宮崎監督の近況情報も!

1997年に劇場公開されたスタジオジブリのアニメーション作品『もののけ姫』のBlu-ray発売記念スペシャルイベントが2日、東京・新橋のスペースFS汐留ホールで開催され、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーと西村義明プロデューサーらが登場。
同作や、現在公開中の高畑勲最新作『かぐや姫の物語』、現在の宮崎駿監督のエピソードなどを語った。
その中で、高畑アニメと宮崎アニメに登場するヒロインの対比について以下のような話が。

西村プロデューサーは、高畑監督が描くヒロイン像について「高畑監督は観客がこうあって欲しいと思うヒロインではなく実際はこうだという、現実的な映画を作ろうとする。映画の中と現実を切り結ぼうとする。男性女性以前に、1人の人間として敬意を払っている」と話し、鈴木プロデューサーは宮崎監督を「宮さんは男は強いもので、女を守らなければという、エスコートヒーロー的な面がある」と分析している。

高畑監督の細密で徹底したリアリティの追求は、静かな迫力がありますよね!
「おもひでぽろぽろ」では、年頃の女性の等身大の憂鬱や漠然とした空虚感がリアルに描かれていました。

一方、宮崎アニメでは確かに、男性キャラクターに救出されるヒロインが数多く登場しますね。
でもただただ守られるだけではなく、ムスカに毅然とした態度を示し死をも恐れないクライマックスのシータや、ひとり迷い込んだ異世界で働きながらどんどん生きる強さを取り戻していく千尋など、困難をともなう大冒険の中、ヒロインたちがみるみるうちに凛とした強さを持ち合わせていくところが素敵だと思います。
それぞれの魅力あってのジブリ作品ですね!

さて、今回のトークによると、宮崎監督は現在、某模型雑誌に漫画を執筆中。
これまでになく緻密なもので、時代劇であるとか。
『もののけ姫』Blu-ray版は、12月4日発売。


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